誰にも見られていなくても。興誠館が大切にする理念「不言興志」とは
夏休みが始まり、道場生のみなさんも毎日元気に過ごしていることと思います。
長いお休みに入ると、学校やお仕事がある普段の生活とは違い、「自分で考えて行動する時間」がぐっと増えますよね。
今回は、興誠館空手が最も大切にしている理念の一つであり、館の名前の由来にもなっている言葉をご紹介したいと思います。
それが、「不言興志(ふげんこうし)」です。
誰も見ていなくても、黙って咲く桜のように
「興」という字には、自ら行動を興(おこ)すという意味があります。
私たちの身近にある桜の木は、冬の寒い間も、誰に見られるでなくじっと耐え、春になれば毎年美しい花を咲かせます。
そして、誰に褒めてもらうためでもなく、時期が来れば黙って散っていきます。
誰かに「すごいね」と認めてもらいたいからやるのではない。
誰かに「やりなさい」と怒られるからやるのでもない。
「誰にも見られていなくても、褒められなくても、黙って自分のやるべきことをやる」
これこそが、興誠館が目指す「本当に強い人」の姿であり、私たちが大切にしている美学です。
夏休みこそ、「不言興志」が試されるとき
学校の先生や道場の指導員の目が届かない夏休みは、まさにこの「不言興志」の心が試される絶好のチャンスです。
- 誰も見ていない部屋で、静かに夏休みの宿題を進める。
- お父さんやお母さんが気づかないところで、そっと靴を揃えたり、お手伝いをしたりする。
- 「今日は暑いからサボっちゃおうかな」という心に打ち勝って、家で一人、基本の突きや蹴りを練習してみる。
こうした「誰も見ていないところでの小さな積み重ね」こそが、人の心をいちばん強く、優しく育ててくれます。
そして、黙って努力を続けた人は、秋になる頃には見違えるほどカッコいい姿になっているでしょう。
言葉ではなく、行動で語る人たちでありたい
現代は、SNSなどで「自分をアピールすること」ばかりが注目されがちな時代です。
しかし、興誠館は「黙って自ら行動を興す者たちの集団」でありたいと考えています。
口先だけで立派なことを言うよりも、黙って一歩を踏み出す。
そんな「不言興志」の精神を、空手の稽古を通じて、子どもたちにも、そして私たち大人も、一緒に学んでいきたいと思っています。
まだまだ暑い夏は続きますが、誰も見ていないところでの「自分だけの小さな挑戦」を、ぜひ楽しんでみてくださいね。
道場で、一回り逞しくなったみなさんに会えるのを楽しみにしています!


