大きな大会や遠征に備えるメンタルトレーニング② ~情報を集める~
東京オリンピックまであと3週間となりました。
今回は大きな大会や遠征で、特に遠くの地域や外国にまで行く場合についてご紹介します。
人間は、「知らない」「経験がない」という状況に対して緊張や不安を覚えるものです。
スポーツ選手ならそんなことはないと思いたいところですが、スポーツ選手であることと「肝が据わっている」ことは別の問題です。
小さい頃からオリンピックを目指して英才教育を受け続けた選手なら、海外に行く機会も多くあるかもしれません。
しかし、大部分の選手の方はそんなことはないでしょう。
下手をすると、初めての海外が大会遠征だったなんて方もいらっしゃるでしょう。
こうなってくると、もう「海外に行く」というだけで一大事です。心のエネルギーの多くをそっちに割いてしまうでしょう。
選手・スタッフ・ご家族が皆で一丸となって、こんなことができるといいかもしれません。
〇遠征や海外での試合経験がある先輩から話を聞く。
〇遠征地の地図上の位置、町の様子、近所にある店、宿泊するホテルなど、できるだけ可視化して学ぶ。
〇その国の言葉や習慣など、少しは学んでおく。
〇試合会場の画像や、当日の様子がわかる動画などを見る。
〇対戦相手の選手や試合を分析し、こちらの作戦をたてておく。
先週のシミュレーションではありませんが、国内ならともかく海外に行く場合は、毎日の食事そのものからストレスになることもあります。
筆者も、1週間程度ではありますが海外に行くことが何度もありましたが、やはり一番(個人的に)ストレスなのは食事でした。
味付けが合うか合わないかもありますが、自分で好きなものを選べない、好きな時間に食べられない、多い・少ない、落ち着かないなど、常に誰かに気を使う環境では、一週間といえどもずいぶん疲れるものでした。
個人的には、海外に行く場合はその国の料理に出来るだけ慣れておくことと、どうしても手に入らない食事は持っていくことをお勧めします。
話を戻しますが、手に入る可能な限りの情報を、予め伝えておくことが重要です。
どうしても不便を感じるものは事前に用意できるでしょう。
何よりも気持ちの用意ができます。(これこそメンタルトレーニングです)
上手くいけば、大会に向けてのボルテージを高めることになり、集中して練習が出来るようになります。
今回は海外から日本に多くの選手が来日されますが、特に世界でも独特の食文化を持つ日本で、滞在中も自由な外出を許されない選手たちのストレスはとても大きなものになるでしょう。選手村等には、出来るだけ多くの国の料理や文化に対応した準備があるようです。
少しでもよいパフォーマンスができて、東京オリンピックが良い思い出になるよう祈っています。