「あがってしまう」を克服するには①
そもそも「あがる」とは、どういう意味でしょうか。
「あがってしまう」を克服する話の前に、まずは「あがる」についてまとめました。
大事な試合や試験の前に
ガチガチに緊張してしまって
実力を発揮できなくて
残念な結果になって
自分はなんてダメなんだろうと落ち込む・・・
そんな嫌なイメージが、もうありありと浮かんできます。
スポーツ心理学では、「あがる」を以下のようにまとめています(市村 1993 参照)
①緊張(特に交感神経系の作用)
心臓がドキドキしたり、汗をかいたり、呼吸が荒くなったり、息がつまるような感じがしたり。
②心理的な緊張
注意力が散漫になったり、落ち着こうとしてかえって焦ったり、練習に身が入らなかったり。
③混乱
身体が言うことを聞かない感覚、思うように手足が動かない感覚になったり。
④不安や恐怖
失敗を恐れたり、なんとなく不安で仕方なかったり。
⑤劣等感
自分はダメだと感じたり、相手がいやに大きく落ち着いて見えたり。
こんな精神状態で物事に臨んで、いったいどれだけの人が上手くできるのでしょうか。
特に空手の場合、相手の選手が存在し、その相手は「殺さんばかり」の勢いや覚悟で自分に襲いかかってきます。
選手にかかる重圧や緊張は、とてつもたく高いものです。
試合前に「あがる」のは仕方ないとしても、それに対して強い気持ちで立ちむかえる選手もいれば、青い顔をして震えているだけの選手もいます。
「あがってしまう」をどう克服するか。
今回からこのテーマでお送りします。